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平成29年度第1空挺団降下始めに於ける始めての試み、バトラーを使用した実戦的訓練に思う [名リーダーを思う]

始めに

平成29年1月某日習志野駐屯地を訪れた私は表記訓練(平成29年1月8日、於習志野演習場)でバトラー(交戦訓練装置)が使用された事を承知した。帰宅後ニコニコ動画「平成29年度第1空挺団降下始め第2部」を視聴した私は実戦的訓練の様子に感動をうけた。その感想(想像を含め)を書きたい。

基本となる場の構成

習志野演習場の緊要地形である中部台の争奪のための赤・青両中隊(1ケ普通科小隊基幹)の対抗戦であり、対抗勝ち抜き戦の予選を勝ち抜いた2組(2個中隊)の決勝戦という場が構成されていた。

バトラー(交戦訓練装置)と訓練の基本的な仕組みj

各人の銃にはレーザー発射機を取り付け、体の各部位には防護プロテクタ(レーザー受信装置)を装着する。射撃が当たれば必ずその部位と被害の程度が表示される。撃たれた人は青部隊は青、赤部隊は赤の帽子をかぶりその場に停止。

迫撃砲の射撃の効果として狙った地点の弾着精度に応じその有効弾着内における車両や人員等の被害とその程度が表示される。被害を受けた火器等は使えない。弾着内に多く人員がいる場合は大きなダメージを受ける。


対抗演習の流れと本質

ヘリに搭載したオートバイの偵察、ヘリに吊り下げた迫撃砲の布置・射撃、普通科小隊のヘリボーン降着・戦闘展開・敵への近迫、ヘリからの狙撃等の経過を経て青部隊である空挺普通科第2大隊6中隊が中部台を確保勝利した。

偵察段階で大事な情報を取り合い、次に迫撃砲の戦いの局面では弾をどちらが先に撃つか、撃った弾の命中精度の高さで火力優勢が決まる。その火力優勢を支配して普通科小隊の出番、普通科小隊はその火力基盤を頼りにして機動力を発揮し敵に近迫する。戦機に統合するヘリからの狙撃もある。恐らく狙うのは相手の指揮官?空を飛んでいるヘリからの狙撃は大変難しい。選ばれた狙撃手は任務必遂を期す。一方狙われる指揮官は空から自分が狙われている、という危機感を持っているかが問われる。以上の全体の流れの中で一寸でも落ち度のあった方が負けというストーリー。しかし、そこに誤算(勝算)を与えるのが(不用意な)人員損耗。だから単に戦いごっこではない、実戦的であろうとする本質がこの全体のストーリーにあると感じた。

実戦的と感じた点

射撃と回避動作の基本を確実に身に着けているか否かの練度の差が損害の差となる。偶々もあるだろうが各種の戦技を組み合わせた今回のストリーは一人一人の地力が問われている。

損害といえば上記だけではない。お互い迫撃砲は相手の陣地位置を掴みそこに火力を集中し無力化を図る。だから自分の陣地は偽装し、陣地変換を機敏に行う。そのミスをした方が火力戦に遅れをとる。又迫撃砲は敵の機道路を予想しそこに弾幕を張って待ち構える。そこを無警戒に通ると人員に大損害を受ける。指揮官の指揮の適切性がすべての局面で問われている。

損害の多さは勝敗に直結する。実際中部台の直接攻防では青の多さが目立った。一人撃たれるとその救急・後送のために戦闘力が削がれ、緊要な場面では決定的に有利な態勢をとられれかねない。しかし前述のように損害を恐れた消極的な姿勢だけでは任務を達成できない。以上が分かった上で任務達成を追求する執念と勝つ方策の創意の戦いである。

負傷者等が発生した場合、周辺のものは止血等の救急手当を直ぐ行い、担架による後送も行わなければならない。仲間を救うことはチームとしての使命であり、隊員必須の行為である。しかし実戦では構わず前へ、見捨てて前への厳しい局面も覚悟しなければならない。

中隊長が倒れたり、小隊長が倒れたりする状況も現出した。その時、次々に次級者が指揮をし、最後の一人まで戦える部隊であるかが問われる。

対抗戦では包囲・迂回が多用される。損害少なく効果的な戦術・戦法を適用し勝つ、逆に言えばそこを本気でやらなければ何回やっても必敗である、という感覚を本訓練で指揮官が身に着けるか否かが問われる。


本気が無ければ物事は始まらない

本気が無ければ実戦の場とは程遠い。その点で予選をして勝ち残った2組の決勝戦という場は最高に空挺魂を刺激すると感じた。自衛隊を選ぶとき本当に男の中の男として生きたいと敢えて一番厳しい職種?を選んだ勇者の集団の中の真の勇者という名誉こそ勇者タラント励む男の生きがいであろう。そして負けた悔しさも真の勇者への大事な動機となる、と感じた。

終わりに

平成29年降下始めにこのような場を設定され、実戦的訓練の追及を鮮明に宣言された英断に敬意を表したい。
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