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市民安全保障講座『60年目の幹部候補生学校~伝統の継承を意識して~』に思う [名リーダーを思う]

始めに

12月17日剛健大講堂において表題の講座を陸上自衛隊幹部候補生学校の校長前田将補が行った。私はこの講座を聴講させて頂いた。前回ブログ『NHKスペシャル「60年目の自衛隊 ~現場からの報告~、大いなる精神は静かに忍耐する」、に思う』以降、①大いなる精神とは、その在り様は?②静かに沈黙するとは、その中味は?そして③沈黙に決別する時とは、どのような時でその時の精神の在り様は?等について整理したい、と考えていた、その契機とする為である。前回頂いた感動を、一過的なものにしない為に、の思いが強かった。

前田学校長の発信

同校長はNHK特集を振り返り、言いたい事を富沢元陸幕長の談話と自らの談話の2つの場面のビデオに集約した。1つ目、前者は国防に任ずる自らの信念とその信念が揺らぎかねない強烈な雑音?への思い。その狭処で問い続けた”大いなる精神は静かに沈黙する”、であった。2つ目、後者は最も強大な力を持つ組織即ち軍隊はもっとも謙虚でなければならない、であった。そして若干の補足を加え、高い志を持ち”謙虚”であれ、と語った。要するにここが肝、なのだ・・・。大いなる精神は静かに忍耐する、のなかでなぜ謙虚なのか、を考えたい。

その前に先ずは1つ目、前者の談話について考えを纏めておきたい。

修親2015年1月号、岩田陸幕長の巻頭言を読む

講座の翌々日送られてきた表記巻頭言に目を通した私は心と頭が洗われる思いを抱いた。即ち”始めに”、で記した整理したい事項のうちの2つ(①②項)について私の考えていたズバリの内容であった、ので。以下引用しつつ感想を述べたい。

『(前略)長く厳しい冷戦時代、そして冷戦後の流動する安全保障環境にも的確に対応し、抑止体制を堅持して、一発の銃弾を撃つこともなく平和を守り通してきた。』事に触れ、『これは謂われない誹謗中傷にも耐えながら、国の防人としての地位役割を深く認識して、謙虚にかつ直向きに防衛の務めに励んでこられた、諸先輩方の努力と叡智の賜物である。』と今までの60年を振り返り、”大いなる精神は静かに忍耐した”在り様を述べ、先人への感謝の言葉を述べられている。

そして『我が国防衛の最後の砦たる陸上自衛隊の使命と責任の重さを深く自覚すると共に、「事に臨んでは危険を顧みず、身をもって責務の完遂に努め、もって国民負託にこたえる」との覚悟を堅持し、何事にも惑わされず、黙々と強靭な陸上自衛隊の創造に邁進していくことを、心新たに誓いたい』と”大いなる精神は静かに忍耐する”の在り様を力強く示されている。

在り様の”肝”謙虚を思う

これからは今まで以上に局地の小部隊指揮官の決断や指揮に伴う行動が外交・防衛の全般政治や軍事戦略に直ちに連動する事も考えなければならない時代に入ってゆくだろうと、の発言に、幹部候補生を育て送り出す学校長の使命の重さへの誇りと苦悩を感じた。私が以下を感じているからこその受け止めからかもしれないが・・・。現場の小隊等の長が一発の銃弾を撃たねばならない局面や安全保障体制の切れ目で決断と命令をしなければならない局面等ただ強さを求めるだけでは答えが無い時にきちんと(答えを)出せる指揮官が必要だ。その為幹部候補生の教育でどのようにすべきか、についての誇りや苦悩である。結局は謙虚。志は高く、目線は低く。自らが出来る事と出来ない事。知っている事と知らない事等を弁え、所命を果たす為に、為すべき事や為し様を考え得る指揮官を養成する。その肝が謙虚なのだ、と思う。以上本項が前述③の答えでもある。

終わりに

市民安全保障講座において在り様について60年を振り返って富沢談話、これからを見据えて謙虚(こそ”肝”)と語る前田校長。機を一にして在り様を率直に、全国の幹部一人一人に直接語りかける岩田陸幕長の巻頭言との印象を強くした。
私はこの意味を考えた、たった一人に過ぎない。これに限らず多くの人が諸々の事を考えたであろう、その事で我が国の防衛基盤がモットモット強固になり、幹部候補生学校の在り様がモットモットクローズアップされ、幹部候補生がより逞しく謙虚で大きくなる、に違いないと思う。ものを思わせ、考えさせる前田学校長の発信力は凄い。
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